キノコの効能と効果

キノコの効能と効果

 

漢方のなかのキノコと効能(霊芝、茯苓、猪苓、冬虫夏草)

 

人類は、長い経験から食用キノコ、薬用キノコ、毒性キノコを取捨選択し、あるときは料理として、あるときは薬として用いてきました。

 

キノコの薬理効果に関しては、古代から世界各国で知られており、特に中国では早くからその効能が認められていました。

 

幕末から明治時代にかけて、日本の医学は中国の漢方が主流でした。漢方医学の特徴は、天然の植物・動物などから得られる生薬を処方することにあります。

 

漢方の最古の薬学書である「神農本草経」には、キノコ類の薬効と食効が載っています。例えば、霊芝(マンネンタケ)は、視力を補強し、肝臓の精気を補うなどと書かれています。

 

このほか、茯苓(ぶくりょう)、猪苓(ちょれい)など多くの薬用キノコが記載されています。

 

主な薬用キノコの特徴や成分、効能は次のようなものです。

 

霊芝
広葉樹、針葉樹の切り株などに寄生するサルノコシカケ科のキノコです。

 

成分はトリテルペノイド、多糖体、脂肪酸などで、強壮、鎮静薬として使われます。

 

茯苓
マツ、モミなどの針葉樹に寄生し、伐採後3〜4年たった根の周囲に菌の塊をつくるサルノコシカケ科のキノコです。

 

主成分は多糖体で、そのほかレシチン、アデニンなどが知られています。鎮静、利尿作用があります。

 

猪苓
カバノキ、カエデ、ナラなどの枯れた根に寄生するサルノコシカケ科のキノコです。

 

成分はエルゴステロールといったステロイド類、有機酸、グルカンなどの多糖類と少量のビオチンなどです。解熱、利尿剤などに利用されています。

 

冬虫夏草
冬虫夏草は昆虫に寄生するキノコで、特にコウモリガの幼虫のからだと一体になった乾燥品が使用されます。中国の陸上選手が愛用し、世界的に有名になりました。

 

多糖体が主な成分で、強壮、鎮静、鎮咳薬として利用されています。

 

 

キノコの多様な薬理効果

 

キノコは古来、中国や日本では漢方として利用されてきましたが、西洋医学の進歩とともに、化学的な研究も行われ、さまざまな薬理効果があることもわかってきました。

 

抗がん作用

キノコ類の抗腫瘍作用については、以前からサルノコシカケの効用などが民間療法の立場から語られてきました。

 

シイタケをはじめキノコ類にはさまざまな抗がん性物質が含まれており、多くの研究機関でがん治療への適用について研究が進められています。

 

がん治療の一つである免疫療法は、人間のもつ免疫力を高めて、がん細胞を撃退しようとするものです。

 

キノコに含まれるベータ-Dグルカンなどの多糖体は、免疫力を高める働きをし、体内に侵入した細菌や異物を撃退したり、感染しても発病を抑制します。

 

現在、カワラタケ、シイタケ、スエヒロタケなどの多糖体をもとにした抗がん剤が医薬品として認可されています。

 

免疫増強作用

キノコ類は、からだの中に侵入した細菌やウイルスを撃退したり、病気に感染しても発病を抑える免疫増強作用があります。

 

炎症やアレルギーを抑える効果もあるといわれています。

 

コレステロール降下作用

シイタケに含まれているエリタデニン、ニンギョウタケから抽出されたグリホリン、ネオグリホリンという物質には、血中のコレステロールを低下させる働きがあります。

 

強心作用

マンネンタケの抽出エキスやフクロタケに含まれる活性タンパク質、エノキタケに含まれるフラムトキシンという物質には、強心作用があることが確認されています。

 

血圧調整作用

マイタケ、マンネンタケに含まれる糖タンパク質には、血圧が高すぎるときには下げ、低すぎるときには上げる血圧調整作用があります。

 

干しシイタケの水戻し液にも血圧降下作用があります。

 

血糖降下作用

マンネンタケに含まれるガノデランA、B、Cなどの多糖体には、血糖を降下させる効果が見受けられます。

 

 

 

干しシイタケの中のグアニル酸の効果

 

干しシイタケの中のグアニル酸の効果キノコはあるときには単独で、またあるときにはほかの食材と微妙に関連しあいながら、味覚を楽しませ、健康にもよい効果を与えてくれます。

肉やバターなどを食べすぎるとコレステロールの摂取過多になる危険性がありますが、シイタケと一緒に食べるとほとんどコレステロールが増えなかったという研究もあります。

 

ナトリウム、カリウム、リン、鉄分などのミネラル分やたんぱくを含み、また薬理効果を期待することもできます。

 

ミネラルの種類と効果

 

最近注目されているのが、キノコに含まれるうま味成分のグアニル酸です。これは核酸の構成成分で、血小板の凝集を制御する効果があるので、脳梗塞や心筋梗塞の予防が期待できます。

 

グアニル酸は生シイタケを乾燥する過程で増えるので、干しシイタケには生シイタケの約2倍のグアニル酸が含まれています。

 

さらに干しシイタケを水で戻したり加熱調理する過程でもグアニル酸が生成されるので、干しシイタケを用いた料理にはうま味が出ます。おいしいキノコとして評判の高いシメジにもグアニル酸が多く含まれています。

 

キノコのうま味を引き出すためには、包丁の峰でたたいてから加熱したり、一度冷凍し、解凍してから加熱するのもよいでしょう。

 

 


 

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